2016年度事業計画

1.活動の趣旨

 「熊本大地震」の発生のように、いつ何時大規模な地震災害が発生する可能性はあります(災害は忘れたころにやってくるのではなく「災害は必ずやってくる」のです)。甚大な被害をもたらした災害は長期化し、被災者を内外からサポートすることが必要になります。私たちが経験した「東日本大震災」も、発生してから5年の歳月が経過し6年目に入りました。時の経過の節目を迎え、私たちもそのステージに何が求められているかを考えなければなりません。

 直接の被害に対する補償や除染、住宅の再建、帰還の動向、新たな所での生活、福島が抱える大きな課題(少子高齢化、産業復興、風評被害の軽減)等、まさに長期的視野を持って望むべく大きな課題があります。その中で私たちは、被災者の生活に、被災地の変化に(あるいは不変の状態に)寄り添ってきました。あらためて思うのです。私たちが培ってきた「人づきあい」ボランティア活動こそが、この節目の時私たちが最も力を入れなければならないことだと。「足湯」をはじめとして、「健康づくり」「サロン活動」「おしゃべり」といった人交流活動は、ともすると「地味」な活動です。

また、6年目を迎え、被災者の生活の変化もあります。仮設住宅から復興公営住宅や自立へと住み替えをする人があります。新たな生活の場でのサポートと、なお残る仮設住宅の方々へのサポート。いずれにおいても「人寂しさ」が募る中、互いの見守りが難しい状況になっていると理解したほうがよいでしょう。長期化する被災者支援において、「人」支援はこれからが本番なのかもしれません。「孤立死」「自死」「ストレス」「うつ」、これらを甘く見てはなりません。「いのち」・「人生」を軽んじることなく、「地道」な活動が私たちベースにあり、その意味づけが大切だと思います。そして、人交流で生まれた信頼とお互い様の関係から、前を向いて歩む「心の復興」に向けて後押しをしていきたいと思います。

一方で、平成293月には避難指示解除の政府方針が出されました(実態は未定としても)。いくつかの地域では既に帰還した地域もあれば、今年度には帰還方針を出す自治体もあります。私たちは、その動向をにらんだ活動を心に留めておかなければなりません。6年の時間を経過した今、ふるさとや家に戻る場合の生活やコミュニティ支援を考えていくことが必要です。それが、私たちの言う「時間に寄り添う」ことであると思います。

 今年度も、多くの人々と出会い、多くの仲間とともに「災害ボランティアセンター」は進んでいきます。でも私たちはいつでもそこに暮らす人(住民)が主人公というスタンスを忘れてはならないと思います。今、なぜこの活動が取り組まれているのか、活動の意味づけをより強固に植えつけていかねばなりません。学生たちも、必要に突き動かされてボランティアに参加するという動機づけよりは、明らかに関心に動機づけられた参加が増えてきています。この節目となっている震災後6年目、大きな災害と向き合うということの重大さを改めて知ることになると思います。人のLIFE(いのち・人生・生活)に寄り添う意味を真剣に考えていきましょう。

 今年も多くの方々にご助言をいただくと思います。引き続きよろしくお願いいたします。


2.活動計画

本年度は、当面以下のような活動を計画及び企画努力とします。

 

    津波・地震現場での復興支援活動

・各被災地ボランティアセンターを通したニーズ対応活動・・・適時

*南相馬市小高区は今年7月1日を避難指示解除と提示されています。今年度も引き続き、帰宅に向けたニーズが増加すると予測されます。

    ・新地町ビーチクリーニング・・・適時(1回/月ペース)

     *「しんちビーチクリーニング隊」が実施している海岸清掃に参加します。この清掃活動は、きれいな浜風景を取り戻そうとする「景観復興活動」として取り組みます。

    原発災害・地区再編自治体での復興支援活動

・南相馬市小高区住民の仮設住宅での長期休み期間のニーズ対応活動

 *小高フリースペース(夏休み・冬休み)

・浪江町、大熊町、双葉町、富岡町での実況見分

    *安全性を考慮した上で、必要と時期・状況に応じた現地活動の可能性もあります。

・双葉8町村、飯舘村支援イベントの要請対応

    仮設住宅・民間借り上げ自治会への協力・協働と居住者の生活支援活動

・高齢者等の訪問活動「井戸端訪問」・・・随時

・各自治会との季節親睦活動

*花見

*新緑会

*バーベキュー

*流しそうめん

*夏祭り

*芋煮

*クリスマス会

*望年会・新年会  

*餅つきなど

  ④ 住民交流活動

・交流スペースを使った住民交流・コミュニケーション支援活動

*足湯などを活用したミニサロン・・・週末に適時。

*学生サークルや県外支援者等をつなげたレクリエーション

 例)福大チアリーディングサークル

京都学生の祭典実行委員会企画「京炎そでふれ」

   高知大学よさこい、関西大学等の調整等

・各種集い型活動(サロン型活動)

*料理教室、ミニコンサートなど・・・企画は随時発想(バリエーション)

※被災住民の方々が主体となった活動(教室等)を行い、学生が参加する  タイプの住民交流も考えていきましょう。

・各地避難者自治会と地元自治会・地元組織との交流促進活動

      例)浪江町仮設住宅・復興住宅居住者と地元安達地区の「絆祭り」 等

③、④いずれも、笹谷東部・南矢野目・北幹線第1・宮代第1・宮代第2・森合・佐原・杉内・安達運動場・塩沢・郭内・岳下センター・石神第1・石神第2小田部・高木・恵向・桑折駅前(浪江)、松川第1・松川第2・旧松川小・上野台・大木戸・大野台第6(飯舘)、北幹線第2(双葉)、藤田駅前(国見町)、松長公園(大熊町)仮設住宅、富岡県北地域自治会、浪江町中央自治会、単発的に依頼のある仮設住宅等・・・今年度も活動の輪を持続しましょう。

    ・他大学・団体活動の現地調整活動

⑤ 仮設住宅拠点化生活支援活動

    ・「いるだけ支援」の実施(仮設住宅拠点化生活支援活動)。

          *今年度は、昨年度に引き続き「北幹線第1仮設住宅」と、新たに「安達運動場仮設住宅」(いずれも浪江町)の2か所で展開する。

    *「いるだけ支援」事業の報告会(シンポジウム)を実施します。

9月または10月)

    *「いるだけ事業」の報告書並びにリーフレットを作成します。

(詳細は、企画書並びに今年度復興庁交付金申請書)

⑥ 復興公営住宅のコミュニティ形成支援

    *今年度は、北沢又団地や南相馬牛越団地等大規模な復興公営住宅の入居が開始される見込みで、仮設住宅からの住み替えが一層進む状況にあります。③・④にあるような活動を提案したり、仮設住宅でつくられた交友関係のつなぎ役になったり、地元住民との調和を目的にした活動に本格的に取り組みましょう。

    *仮設住宅からの引っ越し作業のボランティアも必要とされる可能性があります。(高齢者・障がい者世帯)。

⑦ 帰還地域でのニーズ対応、コミュニティづくり活動

    ・川内村での夏休み子ども教室

    ・田村市都路地区の人交流事業(農地を活用した「学生DASH村(仮称)」の本格実施・・・田村復興応援隊と (詳細は企画書)

   ・楢葉町・葛尾村の実況見分、並びに要請対応

  ⑧ 県外避難者・移転者との絆連携活動

    ・県外避難者支援拠点での活動

⑨ 健康づくり

・高齢者サポート拠点での健康づくり・介護予防サポート活動

  *飯舘村「あづまっぺ」での交流サロン(年4回)

・エクササイズプログラム「JOYBEAT」を活用した体と頭の健康体操の実施

・避難者とのスポーツ交流

⑩ 福島の風評被害軽減・産業振興サポート活動

    ・東京等県外での物販、福島発信活動

*群馬県「まえばし×ふくしま部」との協働活動

     *「福島復興展 ~発信!ふくしまU18~」(仮称)の東京開催をプロデュー

スします。  ※模索事業・・・困難であれば実施しません。

  ⑪ 福島の子どもたちの健全な交友づくりサポート活動

    ・全国の子どもたちを福島に招待しての「第4回集まれ!ふくしま子ども大使」の開催・・・8月(アサヒグループの支援により実施)

  ⑫ 福島元気発信活動

    ・福島を伝える展示やパフォーマンス

    *「天満音楽祭」の参加・・・(関西大学調整事業)

    *「災ボラライブコンサート」の開催

⑬ 子どもの発達・遊び支援

    ・福島市学童クラブの外遊び・内遊び行事のアシスタントボランティア・・・「Key’s

との協働

・週末遊び・県外避難家族児童の遊び支援活動

 *「キッズケアパークふくしま」の室内遊び(月1回)

 *「アースウォーカーズ」との野外協働活動(概ね月1回)

「山形県外避難者母の会」からの要請活動

・浦和レッズとの「第3回サッカー教室」:会場福島大学(10月)

  ⑭ 子どもの力支援

・「第2回ふくしまネイチャリングキャンプ」(8月)

  自然体験と子どもの造作活動を主とした子どもの力発掘キャンプ。

 ※冬季のネイチャリングキャンプは検討事項とします。

・各大学・団体からのキャンプ・ツアーのエスコートリーダー、ステイリーダーの協力

 *「清里キャンプ」等

⑮ 復興のまちづくり活動

   ・福島県こども・青少年政策課が提唱する「若者交流支援事業」に参加し、復興のためのフィールドワークを行う。

1015日・16日、東京六本木ヒルズで開催される「福島 復興フェス2016」で成果報告ブースが設置される

⑯ 災害に関する他団体・企業との共同活動・・・事柄があれば適宜対応しましょう。

   例)「アサヒホールディング」の県外避難者文化活動への協力

    「目に見える支援プロジェクトin 福島」の炊き出し活動

    「味の素」との料理教室  等

⑰ 災害に関する各種調査活動への協力・・・適宜

⑱ 災害援助及びその活動に関する情報提供、啓発活動、報告活動・・・適宜

    ・各種研修会・講演会での発表

⑲ 災害復興のイベント企画

 *「スタ☆ふく」等による学生企画イベントへの協力 等

⑳ 福島大学が行う災害に関する各事業への協力

・他、大学主催のシンポジウムや講演会など事柄があれば適宜協力、参加しましょ   う。

 その他被災地・被災者のニーズに対応した活動や、センタースタッフ、登録者か

らの自発的提唱活動・・・適宜

4月に発生した「熊本大地震」のサポート活動も考慮します。

 

3.大学内外のボランティア登録者の呼びかけと登録者のフォローアップ

  ・サークルオリエンテーションへの参加および新歓オリテの実施(4月)

  ・新登録者向けの「災ボラステップアップツアー」の実施(5月)

・災害ボランティアウィークの開催(7月)・・・「Key’s「スタ☆ふく」と協働

  ・災害ボランティアセンターバレーボール大会及び芋煮(秋)

  ・ボランティア保険申請の取次、とりまとめ

 

4.センター及びボランティア活動資金の調達。会計管理

  ① カンパ金の呼びかけ

              外部資金の申請

※外部資金の調達がかなわない場合、断念する活動もあります。

              企業やNPO法人との協同

              寄付等の受け入れ

※物資の提供の受け入れも。

※企業寄附金のお願いも積極的に呼びかけてみましょう。

  ⑤ クラウドファンディングの活用

  ⑥ 自主財源の創出

    ※フリーマーケット 学祭 ポロシャツ販売 等

  ⑦ 外部企業からの資金提供対応

*東京都「石川酒造」の酒品「たまの八重桜」物販促進活動

       ※上記商品売上1ℓにつき24円の義捐金が寄せられるため

 

 

5.外部団体との連携

① 「災害復興学生ネットワーク」

  ② 県外学生とのネットワーク

    *石巻専修大学、東北大学災害ボランティア支援室など

           国外・県外大学のボランティア協働活動・要請の受け皿

           県ボランティアセンター及び各市町村ボランティアセンター、行政との連携

⑤ 「うつくしま未来支援センター」等学内震災関連機関との連携

 

6.広報活動

  ①情報運営管理の一層の充実

   *HPの運営管理

  ②英語版 Website の管理

  ③Facebook  twitter を活用した情報発信

  ④学内災ボラ掲示コーナーの充実

  ⑤報告書・活動記録DVDの作成

 

7.災害ボランティアセンター組織・運営にかかわる事柄

①スタッフアドバイザーの配置

センター運営管理及び事業企画全般をバックアップする人材を今年も配置します。

Administration SupervisorAS

  ②学外からの運営支援体制

   アンバサダーを今年も配置し、5とします。

③学生ボランティアセンター「Key’s」、「スタ☆ふく」とのパートナー会議

  ④会計収支簿様式の改善

  ⑤特別会計の設置

    *「心の復興」事業特別会計

    *その他の助成金も特別会計の方向を検討する

 

8.大学学長との懇談

 

 

 

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